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眠りは無駄な時間ではない

 
睡眠中は体を休めたり、ホルモン分泌を行って細胞を修復したり、免疫力を高めたりすることだけが働きではありません。

そのほか睡眠には、記憶を強化するという役割もあることが知られています。記憶といっても文字であらわされる知識的なものと、体で覚えるものとに大別されます。

このうち体で覚える技能的な記憶は、睡眠中に強化されることが、いくつかの実験によって示されています。

たとえば回転図形描写課題。被験者が手元で描写すると、モニターには、その通りに描写されます。しかしモニターには90度回転させた形が再現されるので、紙に書くようにはうまくいきません。

この実験のあと覚醒する群と睡眠する群にわけると、睡眠した群のほうは上達がみられるそうです。

睡眠中に記憶が強化されるのは、外部からの干渉をうけないため、それが保持されるためと思う人がいるかもしれません。

しかし、こうした実験では記憶が保持されるどころか、睡眠前よりもあきらかに上達しているという結果が示されています。

睡眠には記憶を強化する働きがあることは、これで明白ではないでしょうか。

以上は技能的な記憶について。
習い事やスポーツがこれにあたります。もちろん知識的な記憶、つまり本などで学習したことについても、日ごろ経験しているように、睡眠には記憶を固定させる働きがあります。

以上のことからも短眠法で睡眠を削って勉強時間を増やすという考えは、誤りであることがわかります。睡眠中に記憶が強化されるのだから・・・。